【たった20分】ChatGPTを組み込んだシステムを作ってみる(前編)
こんにちは。この記事は「ChatGPTを使ったシステムに興味がある。実際に手を動かして作ってみたい。」という方たちへ向けた記事です。
「ChatGPTを組み合わせたシステムを作る」と聞くと難しいイメージを持つ人が多いかと思います。私も少し前まではそう思っていましたが実際手を動かしてやってみると
実は簡単です。
もちろん、ChatGPTの中でやってる処理はとても複雑です。ただ、私達はそこを意識することなく、ChatGPTのサービスに何かをインプットとして与え、そのアウトプットを使って最終的にみなさんのPCやスマホの画面またはファイルに出力させるだけです。
私自身も色々遊びながら以下のようなシステムを作りました。
・ ChatGPTによるLINE自動応答
・ ChatGPTを活用したSNS自動化
・ ChatGPTによるブログ自動作成
他の記事にまとめてありますので興味があれば読んでみてください。
本記事のゴール
今回は以下のシステムを構築することをゴールとします。
「スプレッドシートに書かれている内容をインプットにChatGPTを動かし、スプレッドシートにアウトプットする」
実際に手を動かしてやってみると「こうしたらもっと面白いものが作れそう!」と思うはずです。そうやってる内に自分のオリジナルなシステムを構築することができるようになります。
事前準備
これからシステムを作っていくのですが準備が少々あります。1回やっておけば終わりなので、サクッとやっちゃいましょう。
『Make』のアカウント登録
以下の記事で、『Make』を使用して1400以上のアプリケーションを接続して自分だけのシステムを構築することが可能ということを紹介しました。アカウント登録を含め、詳しくは以下の記事を参照してください。
『Make』に興味が湧いた!という方は下からアカウントを作成してみてください。
※上記から登録すると、今なら1ヶ月間無料でProプランを利用できます。お試しにはちょうど良いかと思います。また、課金登録をしない限り、料金が請求されることはありませんのでご安心ください
『ChatGPT』のアカウント登録及びAPIキー情報の取得
今回は『ChatGPT』のサービスを外部(今回はMake)から利用するので、ChatGPTのAPIキー情報を利用する必要があります。以下のサイトにアクセスして右上の「Try ChatGPT」より「Sign up」を選んでアカウント作成してください。
https://openai.com/blog/chatgpt
アカウント登録が終わったら
https://beta.openai.com/account/api-keys
を開いてください。諸事情で画面半分しか見せられませんが、「Create new secret key」ボタンを押して「Secret key」を作成してください。こちらがAPIキー情報に対応しますので、メモ帳にコピペしておいてください。また、こちらの情報は悪用される可能性があるので他人に教えないようにしてください。
次にこちらのURLにアクセスして『Organization ID』についてもメモ帳にコピペしておいてください。これで『ChatGPT』のAPIキー情報を取得することができました。
https://beta.openai.com/account/org-settings
システム構築手順
ここから実際にシステム構築をやっていきます。
『Make』にログインして新しいシナリオを作成します。まずは「OpenAI(DALL-E&ChatGPT」を配置しましょう。
一番上の「Create a Completion」を選択。
この緑色の物体にインプットデータを与えて処理させます。
次に緑色の物体の設定をします。まずは「Connection」項目にあるAddボタンを押します。すると「API Key」 と 「Organization ID」という項目がありますので、事前準備の際に取得したAPIキー情報を基に項目を埋めます。
残りの項目の入力ですが、以下のように入力をしてください。各項目の説明は後述します。
項目 | 設定値 |
---|---|
Model | text-davinci-003 |
Prompt | (空白) |
Max Tokens | 1000 |
Temperature | 1 |
Top | 1 |
N | 1 |
① Model・・アルゴリズムの一種です。
② Prompt・・ユーザーがChatGPTに話しかけるときの質問のことです。例えば、「こんにちは」と言ったり、「東京の天気は?」と聞いたりすることがプロンプトにあたります。
③ Max Tokens・・文章を小さな部分に分けたものです(例えば、単語や記号)。最大トークン数は、ChatGPTが一度に作ることができる文章の長さの限界を示します。
④ Temperature・・高い値だと、創造的で予測しにくい返答をします。低い値だと、普通の安定した返答になります。
⑤ Top・・ChatGPTがどの言葉を選ぶかを決めるときに、どれだけ多くの選択肢を考えるかを決めます。数字が大きいほど、もっと多くの選択肢から選びます。これによって、返答の多様性が変わります。
⑥ N・・ChatGPTに何回か異なる返答をしてもらいたい時、Nに数字を入れて、「この質問に対して3つの異なる答えを教えて」と言えます。
ここで、② Promptのプロンプトに対して「明日の東京の天気を教えて」と入力して右下のOKボタンを押しましょう。
これで準備完了です。システムを走らせてみましょう。左下にある「Run once」ボタンを押してみてください。
いかがでしょうか?左下に「The scenario was successfully loaded.」が出てればOKです。
さて、ChatGPTはなんと答えたのでしょう?緑色の物体の右上にある「1」を押しましょう。少し見にくいかもしれませんが、上のINPUTに入力した指令、下のOUTPUTに応答が帰ってきてるのがわかります。これで晴れてMake上でChatGPTを使えるようになったわけです。
まとめ
前編の記事としては以上となります。AIのセットアップから始め、入力データをChatGPTに読み込ませた結果、応答を返すところまで確認できました。今回はChatGPTでしたが、それ以外の様々なアプリを組み合わせることで自分だけのシステムを構築することが可能になるわけです。